カネカ生分解性ポリマー 欧州連合の全食品接触用途で使用可能に
―欧州委員会 食品接触材規則に掲載―
株式会社カネカ IR・広報部
2019年9月3日
2019年9月3日
株式会社カネカ(本社:東京都港区、社長:角倉 護)の「カネカ生分解性ポリマーPHBH®」(以下、PHBH®)は、欧州委員会*1「欧州食品接触材料及び製品に関する規則」のポジティブリスト*2に1月掲載された後、欧州委員会の審査、欧州議会*3、EU理事会*4の立法手続きを経て、8月28日より施行となりました。これにより、今後欧州連合全域で、フルーツ・ベジタブル袋などのドライフード用途に加え、ストローやコップ、カトラリー*5など全食品接触用途で使用可能となりました。
日本では、今年5月にポリオレフィン等衛生協議会*6の食品用器具・容器包装のポジティブリストに掲載されました。また米国では、昨年3月に米国食品医薬品局*7(FDA)の食品接触物質に登録されています。今後、日本、米国、欧州での事業展開をさらに加速させます。
PHBH®は、当社が開発した100%植物由来のバイオポリマーであり、幅広い環境下で優れた生分解性を有します。特に近年では、マイクロプラスチックによる海洋汚染が世界的な社会問題となっており、生態系への影響が懸念されていますが、PHBH®は海水中で生分解する認証「OK Biodegradable MARINE*8」を取得しており、海洋汚染低減に大いに貢献すると期待されています。
以上
- 欧州連合の政策執行機関で、法案の提出や決定事項の実施など、欧州連合の運営を担う。
- 食品接触材料として使用することが許された化合物を列挙した表。
- 直接選挙で選出される欧州連合の立法機関であり、EU理事会とともに両院制の立法府である。
- EU加盟国の閣僚級代表により構成される立法機関であり、欧州連合の決定機関である。
(参考:立法手続きは、欧州委員会が欧州議会とEU理事会に法案を提出し、欧州議会の諮問、EU理事会の決定により、法案が採択される。) - ナイフ、フォーク、スプーン等の総称。
- 日本における安全で衛生的なプラスチック製食品用器具・容器包装の供給を実現することを目的とした業界団体。
- 食品や医薬品、さらに化粧品、医療機器、動物薬、玩具など、消費者が通常の生活を行うに当り接する機会のある製品について、その許可や違反品の取締りなどの行政を専門的に行うアメリカ合衆国の政府機関。
- 海水中(30℃)で、生分解度が6ヵ月以内に90%以上になること。ベルギーに本部を置く、国際的な認証機関Vincotteより、2017年9月認証取得。Vincotteは2017年12月TÜV AUSTRIA Belgium NVに認証業務を引き継いだ。