カネカ フレキシブルディスプレイ用「透明ポリイミドフィルム」を開発
―有機ELディスプレイ向けポリイミド事業を拡大―
株式会社カネカ IR・広報部
2019年3月28日
2019年3月28日
株式会社カネカ(本社:東京都港区、社長:角倉 護)は、フレキシブル有機ELディスプレイのカバーウインドウ用材料「透明ポリイミドフィルム」を開発し、本年度上期よりサンプル出荷を開始します。有機ELディスプレイ用途としては、TFT*1基板向けポリイミドワニス*2に次ぐ大型商品として市場開拓を進め、2025年に売上高100億円以上を目指します。
次世代の高速通信規格(5G*3)によって大容量動画配信が進み、広げて大画面で動画が楽しめるフレキシブル有機ELディスプレイの市場は、急速に拡大することが予想されます*4。当社は長年にわたって培ったポリイミドの分子設計技術と光学フィルム製膜技術という2つの自社開発技術を融合し、繰り返し折り曲げが可能な高い屈曲性に加え、カバーフィルムに求められる透明性、表面硬度、ガラスに近い外観(表面平滑性)などの特性をバランスよく有する透明ポリイミドフィルムを開発しました。
今後も当社は、ディスプレイのフレキシブル化、高速通信化(5G)などに貢献するポリイミド各種製品の開発に注力し、IoT/AI時代の実現に向けたソリューションを提供してまいります。
以 上
*1. | TFT = Thin film Transistor 薄膜トランジスタの略称。有機EL素子の発光を制御する。 |
*2. | 液状ポリイミド材料。製膜することにより、高耐熱性・高寸法安定性を有するフィルムが作られる。 |
*3. | 第5世代移動通信システム(5th Generation)の略称。 |
*4. | 「36回 IHS Markit Display Japan Forum」によると、有機ELディスプレイの市場は2018年の670万㎡ |
から、2025年には2,520万㎡まで拡大することが予測されている。 |
透明ポリイミドフィルム