カネカ 平成30年度有機合成化学協会賞を受賞

―連続フロー反応による医薬品のプロセス開発で―

株式会社カネカ IR・広報部
2019年2月25日
  

 株式会社カネカ(本社:東京都港区、社長:角倉 護)は、「連続フロー反応*1による医薬品の革新的プロセス開発」で公益社団法人有機合成化学協会*2より『平成30年度有機合成化学協会賞(技術的なもの)』を受賞しました。同賞は、有機合成化学関連産業に革新的な影響を及ぼす研究成果に授与されるもので、2月14日に如水会館にて表彰式が開催されました。
 本受賞では、連続フロー反応を医薬品の製法開発に適用したことに加えて、反応管の仕様を自由に選択できる独自設備を導入し、医薬品GMP*3準拠の生産を開始したことが高く評価されました。

 近年、低分子医薬品領域の薬剤開発において、患者数の少ない多数の難病に対し、多様な品種の薬剤を効率よく生産することが重要となっています。当社は、医薬品製法開発へ連続フロー反応の適用を拡大し、その製造設備をグループ会社のカネカシンガポールおよび株式会社大阪合成有機化学研究所に導入することにより、少量多品種の低分子医薬品の一貫体制を整えています。
 今後は、本技術を低分子医薬品領域に活用し、最先端のバイオ医薬品領域とあわせて、Health Care分野での総合的な事業拡大を加速させてまいります。

以 上
  1. 配管中に原材料を流しながら連続的に反応させるもので、過酷な条件を要する反応も安全・簡便に実施でき、また生産量の調整も容易であり、医薬品の生産効率化に貢献。
  2. 工学、理学、薬学、農学、生化学、医化学などの学際を超え集う学術団体で、「有機合成化学と工業の発展」 を掲げて、有機合成化学工業に関係のある軍・官・民の会員約 400名の総合連絡機関として昭和17年8月1日に発足。現在会員数は約4,800名。
  3. Good Manufacturing Practiceの略。一定の製品品質を安定的に得るべく定められた製造及び品質の管理基準。製造所における原料の入荷から製品出荷までの全工程が対象となる。アメリカ食品医薬品局など各国の公的機関が定めている。

 

 

 

 

 

 

受賞者:左から、満田 勝、安河内 宏昭、西山 章