韓国および米国企業を相手方とする、ポリイミドフィルム製品に関わる特許侵害訴訟の判決に関するお知らせ
2017/06/01
株式会社カネカ(本社:大阪市、社長:角倉 護)は、韓国のSKC Kolon PI, Inc.(以下、SKPI)、および米国のSKPI製品の販売会社であったSKC, Inc.(以下、米国SKC)を相手方とし、当社が所有するポリイミドフィルム製品に関する米国特許第5,075,064号および同第7,691,961号に基づく特許侵害訴訟を米国カリフォルニア州中部地区連邦地方裁判所に提起しておりました。2017年5月24日(米国太平洋標準時間)、同裁判所は、2015年11月19日の陪審評決(2015年11月24日公表)後の書面審理をへて、評決通り当社の主張を認め、総額約13,489千米ドルの損害賠償を当社に支払うようSKPIに命じる判決を下しました。
裁判所は①当社の特許は有効である、②SKPIが当社の特許の侵害を誘導した、③米国SKCがそれら特許を直接に侵害した、との判決を下しました。当社の主張が全面的に認められたことは、ポリイミドフィルム・アピカル®のグローバルな事業拡大にとってインパクトが大きいと考えており、今後、当社は、同裁判所に対していかなるSKPIの侵害製品に対しても、差止命令を申し立てる所存です。
SKPIは本判決が下される前に、本訴訟と同じ裁判所において新たな訴訟を提起し、2015年11月19日の陪審評決後に製造方法を変更したので、2種類の新しいフィルムは’961特許を侵害していないと主張しました。しかしながら、当社が、そのフィルムを第三者によってテストしたところ、’961特許を侵害していることが判明しました。従って当社は、反訴請求を申し立て、SKPIの新しいフィルムが’961特許を侵害する上に、当社の保有する米国特許第6,264,866号および9,441,082号をも侵害することを主張しております。
当社は今後も国内外を問わずR&Dを強力に推進する上で、知的財産戦略を強化していきます