ドイツのバイオテック社と「カネカ バイオポリマー アオニレックスⓇ」の商品開発に関する包括契約を締結
―ポリエステル系バイオポリマーの商品開発をさらに加速―
2015/02/17
2015年1月、株式会社カネカ(本社:大阪市、社長:角倉 護)は、当社が生産する生分解性ポリマー「カネカ バイオポリマー アオニレックスⓇ(以下、AONILEX)」の商品開発に関する包括契約をBIOTEC GmbH & Co. KG(以下、バイオテック社)(本社:Emmerich (ドイツ)、社長:Peter Brunk)と締結しました。
現在、ヨーロッパにおいて、環境保護の観点から生ゴミ処理用のコンポスト袋などでは、非石油由来の生分解性樹脂の使用が拡大しています。今回の包括契約は、ヨーロッパをメインターゲットとして、当社とバイオテック社の両社がAONILEXを使用した商品開発のさらなる加速を目指すものです。当社はAONILEXをバイオテック社に供給し、両社が共同で新たな樹脂、および商品開発を行います。すでにバイオテック社では「BIOPLASTⓇ」ブランドにて生分解性樹脂を販売しており、植物由来のAONILEXを使用することで、商品ラインナップを増強し、今まで以上に優れた物性を有する樹脂の開発、ならびに新たな商品開発を目指すこととなります。
AONILEXは、100%植物由来の「3-ヒドロキシ酪酸と3-ヒドロキシヘキサン酸の共重合ポリエステル」樹脂で、生分解性樹脂として用途が広がりつつある硬質のポリ乳酸(PLA)と比較し、共重合比率をコントロールすることで硬質から軟質まで幅広い物性を示し、また優れた耐熱性、生分解性、耐加水分解性、水蒸気バリア性を有しています。2011年5月に年産約1,000トンのAONILEXを生産するための実証設備を取得し、フィルム・シート、射出成型品などに加工して、農業・土木資材、自動車内装材、ボトル・容器、一般包材などへの展開を進めています。
具体的には、製剤カプセル、紙コーティング材、包装材などの製品開発をはじめ、当社とバイオテック社の研究開発資源を持ち寄り、新たな商品開発を進め、バイオテック社を通じて当社におけるヨーロッパでの事業拡大を目指していきます。そして、当社とバイオテック社は、継続して低環境負荷の製品を市場へ供給することで、持続可能な社会、環境に優しい社会へ貢献していきます。
<BIOTEC GmbH & Co.KGの概要>
事業内容: 生分解性樹脂コンパウンド、複合材料の開発、製造
設立: 1992年
本社: Werner-Heisenberg-Straße 32 D-46446 Emmerich am Rhein Germany
代表者: Peter Brunk