米テルモBCT社とコラボレーション契約を締結

-新型LDL吸着システムの米国治験を申請-

株式会社カネカ 広報室
2014/05/21
株式会社カネカ(本社・大阪市、社長・角倉護)はTerumo BCT(本社・アメリカ合衆国コロラド州、社長・デビッド・ペレス)とコラボレーション契約を締結し、新型LDL吸着システムの米国治験申請を行う。

この契約を締結することによって当社のLDL吸着カラム『リポソーバーLA-40S』とテルモBCT社製遠心式血漿分離装置『スペクトラ・オプティア』とを組み合わることが可能になります。現在米国食品医薬品局(Food and Drug Administration)承認を受けている『リポソーバーLA-15システム』と比較して、操作が簡便で、かつ治療時間の短縮が図れます。また『スペクトラ・オプティア』は全米の病院に設置されているため、従来のような専用装置の搬入、病院スタッフへの操作教育が不要となり、これまで遠距離通院を強いられてきた患者が近隣の病院で治療を受けられるようになるメリットがあります。

『リポソーバー』は遺伝的にLDLコレステロール(いわゆる『悪玉コレステロール』)が高く、若年性の狭心症や心筋梗塞を起こすリスクが高い『家族性高コレステロール血症』の治療に使われる体外循環療法であるLDLアフェレーシスの一種です。当社は日本、米国、カナダ、欧州主要国他において、これまで『リポソーバーLA-15システム』を中心に展開してまいりましたが、米国の医療事情を考慮し、強固な事業インフラを持つテルモBCT社との協働により、事業の拡大が可能と判断いたしました。
当社は2009年に制定された「KANEKA UNITED宣言」で健康に関する分野を重点分野の一つと位置付けております。今後も医療、ヘルスケアに貢献する研究および商品開発を積極的に展開していきます。

『リポソーバー』の適応症について(詳細)
LDLアフェレーシスは遺伝的にLDLコレステロールが高く若年性の狭心症や心筋梗塞を引き起こすリスクの高い『家族性高コレステロール血症』の内、食事・運動療法や薬物療法で十分な効果が得られない患者に使われる。米国ではおよそ1万2千人が適応となるといわれている。*
LDLアフェレーシスは、およそ2週間に一度、重症の場合は1週間に一度の頻度で実施される。
*Goldberg, A “Familial Hypercholesterolemia: Screening, Diagnosis and Management of Pediatric and Adult Patients.” The Journal of Clinical Lipidology 2011; 5: 133–140
 

以 上