大手製薬会社がKANEKA KanCapAを治験薬製造向けに採用

株式会社カネカ 広報室
2013/06/20
株式会社カネカ(本社:大阪市、社長:菅原公一)の抗体医薬品精製用プロテインA担体(製品名:KANEKA KanCapA)が、大手製薬会社の治験薬(*)製造用資材として採用されました。

当社は、抗体に特異的に結合するタンパク質(プロテインA)を独自に改良して、アルカリ耐性を高め、それを高架橋セルロースに固定化することで、高い抗体吸着容量と高流速での処理が可能な抗体精製用プロテインA担体を開発し、昨年10月に一般販売を開始しました。これまで多くのお客様に、本製品の評価を進めていただいておりましたが、このたび大手製薬会社に当社品の高い性能と安全性が認められ、治験薬製造用資材として採用いただく運びとなりました。うち1社については、すでに当社品を使用した製造を完了し、これから臨床試験をすすめる計画となっています。

現在、プロテインA担体は、一部の先行製品により、市場が長期にわたって寡占化されております。しかしながら、今回の治験薬製造への採用をきっかけとして、今後さらに当社品の採用実績を増やしていくことで、5年後に100億円の売上高を目指して参ります。また同時に、当社品を採用いただいたお客様の製造コスト削減に貢献するとともに、ひいては増大する医療費の抑制へと繋げていきたいと考えております。

今後は、将来の商業生産用途向け販売・供給にも対応していくために、現在保有している生産設備の拡張にも着手いたします。医薬品製造用資材を提供するメーカーとして、安定的に供給が可能な生産システムを確立することで、お客様により安心してご採用いただけるよう生産体制を構築して参ります。

なお、当社は2013年7月10日~12日の3日間、東京ビッグサイトで開催される「第26回 インターフェックス ジャパン」にて、本製品を含めた当社のバイオ医薬関連事業を紹介するブースを出展致します。期間中は、多くの皆様のご来場をお待ちしております。

* 治験薬: 医薬品の製造承認を得るために,臨床試験データを収集するための薬物を指す。治験薬を製造するにあたっては、医薬品製造と同様にGMPと呼ばれる製造/品質マネジメントシステムに準拠して行う必要があり、国または地域ごとに厳しい基準が定められている。

以 上