PTAバルーンカテーテルに関する共同開発契約をテルモ株式会社と締結

株式会社カネカ 広報室
2013/04/25
株式会社カネカ(本社:大阪市、社長:菅原公一)とテルモ株式会社(以下、テルモ 本社:東京都渋谷区、社長:新宅 祐太郎)は、末梢血管用PTA(*1)バルーンカテーテルに関する共同開発契約を本年3月に締結した。この契約に基づいて両社で製品開発を行ったものは、当社が製造し、テルモが米国をはじめグローバルで販売を展開する内容となっている。2014年度に米国市場向けに供給を開始し、順次、地域及び供給製品・品種を拡大し、2018年度に年間23万本の販売を目指す。
(*1) PTA(percutaneous transluminal angioplasty:経皮経管的血管形成術)とは末梢血管(腕や足の血管)の狭窄や閉塞した病変部を、カテーテルと呼ばれる細いチューブ(直径1mm程度)の先端についたバルーン(風船)で血管内から押し広げる治療法。従来の薬物治療や外科手術に加え、PTAバルーンカテーテルやステントを用いた血管内治療は患者の身体への負担が少ないことから今後世界中で広がることが見込まれている。当社とテルモは2011年に欧州および日本国内を対象としたPTAバルーンカテーテル(テルモ製品名センリ)に関するOEM供給に関する契約を締結し供給を継続している。今回の共同開発契約は一つの製品にとどまらず、治療用途・部位に応じたPTAバルーンカテーテルの品揃えを包括する契約で、供給対象地域も限定しないものとなっている。

当社は高分子材料の成形・加工技術をベースに冠動脈疾患(*2)領域および末梢動脈疾患領域のバルーンカテーテルを各種ラインアップしており、その性能は国内市場で高い評価を受けている。テルモは、末梢動脈疾患領域において、ガイドワイヤーやシースなどに加え、血管用ステントを欧州や国内で販売しているが、PTAバルーンカテーテルの商品ラインアップを強化することにより、同領域治療におけるデバイス選択の拡充を目指しており、グローバル展開が課題であった当社と双方のニーズが一致し、今回の契約締結に至った。
(*2) 心臓に血液を供給する冠動脈で血液の流れが悪くなり、心臓に障害が起こる病気の総称。その治療にPTCA(percutaneous transluminal coronary angioplasty)バルーンカテーテルが用いられる。PTCA(経皮経管的冠動脈形成術)とは心臓に血液を供給する冠動脈の狭窄や閉塞した病変部を、カテーテルと呼ばれる細いチューブ(直径1mm程度)の先端についたバルーン(風船)で血管内から押し広げる治療法。

当社は健康分野を重点分野として位置づけている。当社ブランドでの販売に加えて、国内外に充実した販売網を有するテルモにOEM供給することで、グローバル展開を加速するとともにさらなる拡販を目指す。

以 上

テルモ株式会社
1) 主な事業内容   医療機器・医薬品などの製造・販売
2) 本社       東京都渋谷区幡ヶ谷二丁目44番1号
3) 代表者      代表取締役社長 新宅 祐太郎
4) 資本金      387億円