ITRIとの共同研究でフレキシブルディスプレイの研究開発を加速

株式会社カネカ 広報室
2012/12/04
株式会社カネカ(本社:大阪市、社長:菅原公一)は2010年7月より台湾・工業技術研究院Industrial Technology Research Institute(以下ITRI)と共同研究契約を締結し研究を進めて参りましたが、12月に京都で開催されるInternational Display Workshopsにて研究成果を発表致します。
この共同研究はディスプレイ分野におけるバックプレーンガラス代替のデファクト技術の確立を狙うことを主眼におき、下記の目的で研究を進めて参りました。
(1)将来の有機ELディスプレイへの適用が有望視される酸化物TFTバックプレーンを対象
(2)カネカが保有する樹脂材料(ポリイミド、ILLUMIKA™)のプロセス適合性・デボンディング技術の開発、バックプレーン及びパネルの性能評価
(3)開発した技術の台湾パネルメーカーへの展開
(4)台湾ディスプレイ業界におけるビジネス人脈及び研究人脈の構築

当社はアジア地域への事業展開を中期および長期計画で重要な課題と位置付けております。生産、販売の拠点のみならず研究開発の拠点としてエレクトロニクス、ディスプレイ分野においては台湾・韓国等でのユーザー直結型の研究開発、販売実現化をめざし、2020年には300億円の売り上げを計画しております。

【工業技術研究院Industrial Technology Research Institute の概要】
台湾の科学技術振興のために調査研究を行い、民間への技術委譲を行っている半官半民の独立行政法人的な組織。1973年設立、台湾産業を従来の労働集約型からハイテク型への変貌に大きな役割を果たしており、特に半導体産業のリーダであるTSMC、UMCはITRIに起源をもつ。加えて現在、世界トップレベルのフレキシブルエレクトロニクスのパイロットラボやナノテクノロジーラボを有し、世界各国の企業との共同研究を実施している。
http://www.itri.org.tw/

【IDW/AD’12(International Display Workshops 2012)の概要】
12月4日~7日に京都国際会議場で開催され、ディスプレイの重要研究開発領域について15のワークショップが設置されます。各ワークショップでは世界中から参加したディスプレイ技術者による詳細且つ有益な技術的議論が行われます。なお酸化物TFTは本年度の最重要領域の一つです。
http://www.idw.ne.jp/

以 上