塩化ビニール樹脂の価格修正について
2月1日納入分より、キログラム当たり15円以上の値上げ
株式会社カネカ 広報室
2011/01/13
2011/01/13
株式会社カネカ(本社:大阪市北区。社長:菅原公一)は、原料高騰を受け塩化ビニール樹脂(PVC)の販売価格を修正します。具体的には、現行価格に対しキログラム当たり15円以上の値上げとし、2月1日納入分より実施します。対象は汎用PVCの他、塩ビペースト樹脂、架橋塩ビ、酢ビコポリマー、塩素化塩ビ等全ての品種で実施します。
現状の価格は、国産ナフサはキロリットル当たり40,000円前半の範囲のコストを前提としていますが、新興国を中心に伸長する石化製品市場並びに、原油市場に著しく流入する投機的資金が、原油・ナフサ価格の急騰を招いており、日を追ってその勢いは増しています。2010年第二四半期から急速に進行した円高により、国産ナフサ価格が抑制された側面もありましたが、2011年年明けから、ナフサがトン当たり900ドルと現状の為替レベルでキロリットル当たり55,000円に迫る勢いであり、収益の圧迫を余儀なくされています。更に、原油高騰に加え、PVC原料となる輸入EDC(二塩化エチレン)も夏場でトン当たり400ドルが、現在はトン当たり500ドルを超えるレベルまで上昇しています。また、ユーティリティコスト等の上昇も収益悪化の要因となっています。
当社は、特殊塩ビの拡販やコスト圧縮など、事業収益の改善に努めてきました。しかし、原料価格の騰勢に対して、自助努力だけでは限界に達しており、事業存続のためには、需要家への価格転嫁も避けられない状態となりました。
以 上