高機能性塩化ビニルパウダースラッシュコンパウンド

-自動車メーカー向けに量産販売開始-

株式会社カネカ IR・広報(Investors & Public Relations)部
2023年4月20日
 株式会社カネカ(本社:東京都港区、社長:田中 稔)のグループ会社である龍田化学株式会社(本社:東京都中央区、社長:谷口 博之)は、自動車内装表皮材用の高機能性塩化ビニルパウダースラッシュコンパウンド(以下、PSC)を開発しました。2022年度より国内自動車メーカーに採用され、本格的に量産販売を開始しました。

 近年の自動車内装材、特にインストルメントパネルは、高級・高品質化の流れから、優れたデザイン性や好触感、さらには高耐久性が求められています。この度採用されたPSCはパウダースラッシュ工法*1で成形され、ソフトで滑らかな触感を実現しつつ、既存のウレタン系表皮材と同等の耐熱性を有しています*2。また、塩化ビニルは省資源な素材であることに加え、リサイクルに適した性質を持ちCO2の低排出につながることも評価され、国内大手自動車メーカーで導入に至りました。

 今後、高級内装材を使用する自動車メーカーのニーズを的確に捉え、欧米をはじめグローバル市場へPSC事業を拡大してまいります。これらのことを通じて、自動車業界全体のCO2排出抑制、資源再利用を促進し、サステナブル社会の実現に貢献してまいります。
 

以 上

*1. 加熱された金型に粉体の樹脂を付着させる成形方法。複雑な形状にも成形が可能なため、高意匠性を実現できる。
*2. 龍田化学は、PSCに関するKnow-Howやインストルメントパネル用表皮材で培った高機能化技術と、カネカの塩化ビニル関連樹脂技術とを融合することで、シームレスエアーバッグへの対応や、耐久性能の向上に成功。
パウダースラッシュコンパウンド