海洋プラスチック問題のソリューションとしてカネカ生分解性ポリマーGreen Planet™の発泡成形品を開発
—水産事業者の魚箱として採用-
株式会社カネカ IR・広報部
2021年5月25日
2021年5月25日
株式会社カネカ(本社:東京都港区、社長:田中 稔)は、「カネカ生分解性ポリマーGreen Planet™」(以下、Green Planet™)を発泡させ、成形体に加工する技術開発に取り組んでいますが、この程 製品名「Green Planet™ 発泡成形品」を開発し、水産事業者に鮮魚用魚箱*1として採用されました。
地球規模でのプラスチック汚染が問題となり、海洋マイクロプラスチック問題への対策が急がれる中、今回水産事業者に魚箱として採用されましたことは、直接的に海洋汚染対策へのソリューションとしての扉を開くものであり、水産漁業関係者からの高い関心を集めています。
カネカ生分解性ポリマーGreen Planet™は当社が発酵技術と高分子技術を融合させ開発した100%植物由来の生分解性ポリマーで、幅広い環境下で優れた生分解性を有し、殊に海水中で生分解するユニークな特徴を持っており、既に認証機関から「OK Biodegradable MARINE*2」認証を取得しています。
当社が長年培ってきた発泡樹脂の技術を活かし、Green Planet™の新しい用途である「Green Planet™ 発泡成形品」の開発が具体的に進みはじめました。当社が得意とする技術の組み合わせ(複合化)の成果であり、今後水産漁業・農業分野での生鮮食品輸送容器、養殖用フロートなどの漁業資材、また発泡ビーズを詰め物としたクッション、家電・家具の緩衝包装材といった製品開発を加速させ、環境対応製品として販売を強化いたします。
当社はTCFD*3提言への賛同を表明しており、取り組むべき項目の一つとして「循環型社会への貢献」を掲げています。Green Planet™はストローや化粧品容器などさまざまな分野で採用が進んでいます。環境負荷低減に貢献する素材としてのGreen Planet™の用途展開を加速し、環境問題へのソリューションを提供してまいります。
以 上
- 魚を貯蔵したり輸送したりするための容器で、通常は発泡性ポリスチレンビーズが用いられる。
- 海水中(30℃)で、生分解度が6ヵ月以内に90%以上になること。ベルギーに本部を置く、国際的な認証機関Vincotteより、2017年9月認証取得。Vincotteは2017年12月TÜV AUSTRIA Belgium NVに認証業務を引き継いだ。
- G20の要請により金融安定理事会が設置した「気候関連財務情報開示タスクフォース(Task Force on Climate-related Financial Disclosures」の略称。