塩化ビニル樹脂の価格改定について

　株式会社カネカ（本社：東京都港区、社長：田中 稔）は、塩化ビニル樹脂の販売価格を改定します。3月1日出荷分より現行価格に対しキログラム当たり15円以上の値上げを実施します。対象は汎用塩化ビニル樹脂の他、塩化ビニルペースト樹脂を含む特殊塩化ビニル樹脂のすべての品種で実施します。　

 

　新型コロナウイルスの発生に伴う経済停滞により、2020年前半は国産ナフサ価格が25,000円/KLまで急落しました。しかしながら、2020年半ばから徐々に上昇し、足下では40,000円/KLを超える水準になっています。

 

　また、インド・中国をはじめとしたアジア諸国のインフラ需要や北米の住宅需要は回復しており、塩化ビニル樹脂の世界的な需給バランスは逼迫しています。加えて、新型コロナウイルス対策による衛生環境の整備に伴い、塩化ビニル製手袋の世界需給も極めてタイトな状況にあります。このような状況から、塩化ビニル樹脂の原料である塩化ビニルモノマーの価格が全世界で高騰しており、この状況は2021年も継続するとみられます。

 

　このような自助努力のみでは解決できない環境の下、当社は、お客様への安定供給の責務を確実に果たすため、価格改定が必要と判断いたしました。