新型コロナウイルスに対するDNAワクチンの製造体制に参画
株式会社カネカ IR・広報部
2020年8月4日
2020年8月4日
株式会社カネカ(本社:東京都港区、社長:田中 稔)のグループ会社Kaneka Eurogentec社(本社:ベルギー王国リエージュ州、社長:Lieven Janssens)は、アンジェス株式会社(本社:大阪府茨木市、社長:山田 英)や大阪大学などが開発を進めている新型コロナウイルスに対するDNAワクチン*1(以下、「本ワクチン」)の大量生産に向けて、タカラバイオ株式会社(本社:滋賀県草津市、社長:仲尾 功一)を中心とする製造体制に参画することになりました。
本ワクチンは、大阪大学およびアンジェス株式会社が有するプラスミドDNA*2の医薬品開発実績をもとに開発され、2020年6月30日から臨床試験を開始し、実用化に向けて開発が加速しています。Kaneka Eurogentec社は、プラスミドDNAの世界トップクラスの技術を保有していることから、本ワクチン中間体製造を受託することになりました。
なおKaneka Eurogentec社は、ベルギー政府の要請により、新型コロナウイルス検査に使用されるPCR検査試薬の供給を既に開始しております。
カネカは、mRNA*3やプラスミドDNAなど最先端の高度技術を活用したワクチンの受託製造や抗ウイルス薬の開発、医療器を用いたソリューション提供などにより新型コロナウイルス問題の課題解決に貢献し、世界を健康にしてまいります。
以 上
- 危険な病原体を一切使用せず、対象とする病原体の一部のタンパク質をコードするプラスミドDNAを摂取することで、当該タンパク質を体内で生産し、病原体に対する免疫を付与させるワクチン。
- 大腸菌などの細菌や酵母の核外に存在し、細胞分裂によって娘細胞へ引き継がれる環状DNA分子の総称。従来からタンパク質などのバイオ医薬の生産プロセスに利用されており、近年では遺伝子医薬やワクチンへ応用されている。
- DNAからタンパク質合成の遺伝情報を写しとり伝えるRNA分子。新たなモダリティとしてワクチンや治療薬への応用が期待されている。
【Kaneka Eurogentecの概要】
- 本社
- ベルギー王国リエージュ州
- 社長
- Lieven Janssens
- 事業内容
- 医薬・診断薬向けおよび研究試薬向けタンパク質、核酸、ペプチドの製造販売
- 設立
- 1985年
- 資本金
- 31.0百万ユーロ