平成28(2016)年 新年社長あいさつ(要約)
2016/01/05
今年の干支は丙申(ひのえさる)、丙は事業が積極的に進展、申は実が成熟する季節を表します。これにあやかって仕掛りのテーマが実を結び、それぞれの事業が大きく発展する一年にしたいと思います。
昨年は、COP-21の合意、TPPの合意、原油価格の長期低迷など大きなパラダイムシフトが起こり、IoT、自動運転やドローンなど、技術革新も加速度的に進みました。変化の時代はカネカにとって大きなチャンスです。果敢に変化に立ち向かって行きましょう。
4月から始まる次期中期経営計画では長期ビジョンの実現に向けて、引き続き「R&D」と「グローバル化」を成長ドライブとして、事業ポートフォリオの変革を加速していきます。ゴールを定めて、その実現に向けた戦略を構築し、成長に必要な経営資源は積極的に投下していきます。策定にあたってのポイントは以下の通りです。
1) 成長力の確保:R&Dではライフサイエンス、エレクトロニクス、機能性樹脂に引き続き重点的に資源配分を行います。キーワードは5年後の市場を先取りできるか、競合は見えているか、市場はグローバルか、LCP(The Lowest Cost Producer)を実現できるかです。また、ユーザーは使い易さと品質・価格のバランス、加えてサプライヤーのブランド力で判断しており、ブランド力を強化するにはCtoC(即ちカンパニー toカンパニー)の関係構築も不可欠。
2)グローバル化:地域統括会社(アジア:鐘化企業管理(上海)有限公司、米州: Kaneka Americas Holding, Inc.、EMEA: Kaneka Europe Holding Company N.V.)は各地域の本社として、重点戦略分野の展開を具体的な計画にブレークダウン、実現に向けて関連事業部を牽引。
3)生産技術:製造技術のグローバル化とそのスピードを研究・プロセス開発・エンジニアリング・製造の連携でさらに強化。
4) 業務革新:一つ一つの仕事に付加価値をつけて、無駄を省いて業務を効率化することで、働き方そのものを革新していくことが重要。
5)安全:安全を労働安全衛生という広い概念で捉えると、働き方そのものに行き着きます。もう一度基本から作り直すつもりで安全活動を再点検。
変革なくしてカネカの成長はない。停滞は衰退。2016年も厳しい競争が続きます。外乱要因に右往左往せずに、自ら決めたことをやり通す。「変革」が起こるのを待つのではなく、「変革」を起こす側になりましょう。