東京国立博物館 特別展「鳥獣戯画-京都 高山寺の至宝-」に当社有機EL照明パネルが採用

株式会社カネカ CSR推進部広報室
2015/04/22
株式会社カネカ(本社:大阪市、社長:角倉 護)が製造・販売する有機EL照明パネルは、東京国立博物館で2015年4月28日から6月7日まで開催される特別展「鳥獣戯画-京都 高山寺の至宝-」に出展される国宝「鳥獣人物戯画」全4巻(平安時代から鎌倉時代、京都・高山寺蔵)の展示照明として採用されることが決定しました。動物たちを擬人化して生き生きと描いた鳥獣人物戯画は、日本の古美術の中でも最も知名度の高い作品の一つです。

今回、当社では鳥獣人物戯画をよりよく鑑賞いただくために、これまでにない高い色温度*をもつ有機EL照明パネルを、東京展のために新たに開発しました。

採用された理由は次の通りです。
①有機EL照明パネルは、点や線ではなく面で発光するため、展示作品を柔らかく照らすことができる。そのため自然光に近い演出の照明をすることができる。
②パネルが薄く取り扱いやすく、発光に伴う熱も極めて少ないため、有機EL照明パネルを作品の近くに設置できる。
③通常、作品と照明を近づけて設置した場合、照明に近い部分が明るく、遠い部分は暗くなるという光量の差が問題となる。有機EL照明パネルは面で柔らかく発光するため、この明暗の差を他の照明機材よりも抑えることができる。
④紫外線、赤外線の発生がなく保存科学の観点から「国宝」を照らす照明として適している。

本展は、「鳥獣人物戯画」全4巻が朝日新聞文化財団の文化財保護事業の一つとして保存修理が完成した記念として開催されます、生まれ変わった鳥獣人物戯画が当社有機EL照明パネルによって照らし出されます。

当社では、東洋美術をはじめ、あらゆる絵画・美術品の展示照明分野に当社有機EL照明パネルを積極展開し、新しい用途を開拓するとともに、有機EL照明の特徴が生きる国内および欧米の市場への事業展開を加速させます。

以 上

*色温度とは、ケルビン(K)で表現される光の色を数値化した単位を指します。色温度が高いほど青っぽい色となり、逆に色温度が低いほどオレンジっぽい色となります。この色温度の違いにより電球やランプの出す色が違って見えることになります。


国宝 「鳥獣人物戯画」平安時代 甲巻(部分) 京都・高山寺蔵