Nutrition
Solutions Unit
食と健康に革新をもたらす
製パン・製菓を中心とした食品加工素材市場においても、
ソリューションを提供しているカネカ。
変化する消費者の好みやニーズに対して、おいしさと機能性を兼ね備えた素材、
高付加価値な製品を開発し、提供しています。
食文化の創造に貢献すると同時に、農業・酪農の生産支援にも寄与します。
「人生100年時代」を前に、
求められる高いQOL。
平均寿命が伸び、昨今は「人生100年時代」として、やがて100歳まで生きられる時代になると考えられています。ただ、そこで問題になるのが健康寿命、さらにはQOL(クオリティ・オブ・ライフ)です。「人生の質」「生活の質」などを意味するQOLは、生きる上での満足度をあらわします。単に長寿であるだけでなく、健康で、高いQOLを維持して生きることが求められています。
Solution
生きるエネルギーを作る
還元型コエンザイムQ10。
独自の発酵技術により製造。
1957年にアメリカで発見されたコエンザイムQ10は、生命維持・活動に必要なエネルギーを体内で作るために不可欠な成分。健康的に長生きする「健康寿命」という考えが広まるなか、酸化型コエンザイムQ10は、医薬品として、サプリメントとして、幅広い分野で活用されています。
「カネカQH™(還元型コエンザイムQ10)」では、発酵技術に加えて、これまで難しかった還元型コエンザイムQ10のバルク及びソフトカプセルにおける安定化技術の開発に成功。還元型は活性型コエンザイムQ10とも言われ、健康なヒトの血液に含まれるコエンザイムQ10の90%以上が還元型であり、還元能力が低下している中高年の健康維持に役立ちます。
また、独自に開発した発酵法により酵母から抽出された機能性食品素材「カネカ・コエンザイムQ10®」は、サプリメント等を含むさまざまな食品の素材として、市場から広く注目を集めています。
Solution
独自の発酵技術で世界中の人々を健康に!
これまで難しかった還元型コエンザイムQ10の量産化方法を確立するなど、長年培った発酵技術をベースに機能性食品素材を次々と展開することにより、世界中の人々の健康への願いに貢献していきます。
人や社会、環境に配慮した
持続可能な食の実現。
SDGsの「つくる責任 つかう責任」に関連し、「人や社会、環境に配慮した消費行動」と定義されるエシカル消費の考え方が、注目されています。食の分野でも、人はもとより地球環境や動物にもやさしい食品が求められ始めています。持続可能な食を実現するために、作り手には何ができるのか?それが今、問われています。
Solution
サステナブルな酪農から生まれた
ピュアナチュールオーガニック乳製品。
有機循環型酪農業のパイオニア。
カネカグループ運営牧場「別海ウェルネスファーム」では「人・牛・環境にやさしい」有機循環型酪農を実践し、A2タイプのオーガニック生乳を作っています。この生乳を使用した牛乳とヨーグルトは、A2オーガニック乳製品です。
A2タイプの乳製品は、健康意識の高まりからオーストラリアやニュージーランドを中心に広がりを見せています。日本ではほとんど流通していないものの、日経トレンディの「2024年ヒット予測ベスト10」に入るなど、その注目度は高まっています。「別海ウェルネスファーム」では全頭A2タイプの乳牛を飼育しています。
牛にやさしい。
「別海ウェルネスファーム」の放牧地では、牧草が生い茂り、見渡す限り緑が広がっています。牛たちは自由に歩き回り、牧草を食べたりしながらのんびり過ごしています。「別海ウェルネスファーム」の牛舎は、牛をつながずに、自由に歩き回ることができる「フリーストール方式」を採用。牛は牛舎内を好きに動きまわり、自分の好きなストール(牛のベッド)で休憩したり、寝たりします。また、牛舎と放牧地が隣接しており、牛は自分の好きなタイミングで牛舎と放牧地を行き来できます。外の天気が良くて気持ち良い時には放牧地へ、天気の悪い時や暑い時には牛舎の中へ。牛にとってストレスフリーな環境をつくっています。
環境にやさしい。
牛の排泄物は発酵・熟成させ、畑のたい肥として活用しています。牧場が管理する広大な畑ではたい肥を使って、無農薬でとうもろこしを育てています。とうもろこしと牧草をミックスさせることで、栄養バランスの良い飼料となります。この飼料は、「有機飼料」として有機JAS認証を取得しています。無農薬の有機飼料で育った健康な牛が、おいしいオーガニック生乳を提供してくれます。また牧場では、太陽光発電による再生エネルギーを活用しています。
人にやさしい。
一般的に牧場では1日2回、搾乳の作業をします。酪農家は牛一頭一頭に対して搾乳機を取りつける作業を行う必要があります。また搾乳しないと牛は病気になるため、搾乳は何が起ころうと毎日必ず実施しなければならず、非常に作業負荷が高い仕事の一つです。「別海ウェルネスファーム」では自動搾乳機を導入しており、牛たちは搾乳・給餌してほしい時に自分で自動搾乳機に並び、機械が自動で搾乳してくれます。酪農家は搾乳の作業時間を大幅に削減することで、牛一頭一頭に目を配り、愛情を持って育てることができます。
Solution
人、動物、環境にやさしい酪農経営に貢献していく。
カネカは有機循環型酪農業のパイオニアとして、酪農家とともに魅力ある酪農業を考え、持続可能な酪農の推進を目指しています。乳製品の優れた加工技術を持つピュアナチュール社との技術提携を通じて、人、動物、環境にやさしい酪農経営にこれからも貢献していく考えです。
世界の10%近い人々が
飢餓に直面。
先進国において食品ロスが社会問題化している一方、世界では7億人を超える人が栄養不足にあると見られています(国際連合食糧農業機関調べ / 2023年推定値)。全世界人口の実に10%近い人が、飢餓に直面していることになります。こうした食糧問題は、国や地域によって紛争や気候変動、貧困などさまざまな要因がからみあって発生しているため解決は一筋縄では図れませんが、打開策の一つとして農作物を育てる技術の進化にも期待が寄せられています。
Solution
植物の本来持つ力を引き出す
新高機能性肥料を開発。
既存農法の限界を超える。
カネカは新規事業として、酸化型グルタチオン(GSSG)を主体とした新高機能性肥料「カネカファーティライザー™」「カネカ ペプチド®」を開発・製造しています。GSSGは微生物や動物の細胞に広く含まれている物質で、生育時におけるストレスを低減することで植物の本来持つ力を引き出し、光合成能を安定化させる効果があります。既存農法の限界を超える新しい農業を拓く可能性を秘めています。
Solution
ゲノム編集育種で農業生産支援の課題を解決!
カネカは独自のゲノム編集技術と最先端技術の融合により、将来的にゲノム編集作物等を活用した種子関連事業、食品素材事業を展開する構想です。ゲノム編集技術とは、生物が持つ遺伝子を狙った場所で効率的に改良する技術で、高速で高効率な品種改良を可能にします。このような種子を内側から変えるゲノム編集、現在開発中の種子を外側から補強する種子処理剤とのシナジー効果により、カネカは今後、機能性や多収性に優れた作物の研究開発、事業開発に取り組み、種子関連事業、食品素材事業を展開することにより、世界のさまざまな食糧問題に対するソリューションの提供を加速していきます。