基本的な考え方

情報システムは、事業活動のあらゆる側面において、重要な役割を担っています。
サイバー攻撃、不正アクセス、情報漏えい等で社内外から発生するリスクには、情報資産をあらゆる脅威から保護することが、経営の重要な課題と考えています。カネカグループでは、すべての役員・社員一人ひとりが情報管理の重要性と責任を持ち、適切な管理に取り組んでいます。

方針

情報管理基本方針

  1. 法令・ルールの遵守
    社会や顧客からの信頼こそ、グループとして第一に守るべきものである。
    法令、社会的規範、社内規程・手続等の遵守は、業務に携わる者全員の基本原則である。
  2. 機密情報の保護
    製造・研究・販売等に関する機密情報は、グループの競争力の源泉である。
    業務に携わる者は全員このことを十分認識し、これらの情報の外部流出や不正な目的による使用を防止する。特に個人情報や関係先から機密扱いで預託を受けた情報など、厳格な取扱いが必要な情報については、各社の情報管理責任者が情報を特定し厳重に管理する。
  3. 制度・仕組みの整備
    情報を有効に活用し業務運営の効率化を図ることは、グループの事業の継続と拡大に不可欠な要素である。
    安全に情報を活用するために、情報セキュリティに関するルールの整備や情報システム面での対応を進めるとともに、情報の管理責任の所在を明確にし、適正な情報管理に努める。
  4. 教育・啓発の実施
    グループ経営の強化や外部資源活用の進展に伴い、さまざまな倫理観・価値観を持った人達が業務に関与している。
    これらのメンバーとの協働がより円滑に行えるよう、情報セキュリティに係るリスクの認識を啓発し、倫理面も含めた教育活動の強化とその継続に努める。

「情報管理基本方針」「情報管理規程」を定め、国内外にわたる情報資産保護に向けた取り組みを強化しています。

推進体制

カネカグループでは、経営層によるリスク管理体制を構築し、取締役担当役員であるグループ情報管理責任者のもと、IoT Solutions Center(情報システム部門)内に情報セキュリティ専門組織を設置し、グループ全体で保有する情報を適切に管理し、情報漏えいなどのリスクの回避を図るとともに、情報の有効活用と業務の効率的な運用を推進しています。

情報セキュリティ強化への取り組み

重大な情報セキュリティ事故を未然に防止するため、各セキュリティ対策の強化に取り組んでいます。

サイバー攻撃への対応

米国国立標準技術研究所(NIST:National Institute of Standards and Technology)のサイバーセキュリティフレームワークの考え方をもとに、サプライチェーン全体を対象に各種セキュリティ対策を多層的に実装しています。また定期的に外部セキュリティベンダーによるセキュリティアセスメントをIT領域/OT(Operational Technology)領域で受診し、評価結果に基づき改善を進めています。

対策分類 対策内容
Govern(統治) ・情報セキュリティ規程・基準類の整備
Identity(特定) ・グループで利用しているPC・サーバの資産管理
Protect(防御) ・PC・サーバやネットワークに対するマルウェア対策、脆弱性対策
・社員へのeラーニング、標的型攻撃メール訓練
Detect(検知) ・グローバルでのセキュリティ監視体制(SOC※)の構築
Response(対応) ・情報セキュリティインシデント対応体制の構築
Recovery(復旧) ・重要情報の定期的なバックアップ取得

SOC(Security Operation Center):情報システムへの脅威の監視や分析のための体制。

社員への情報管理強化

2023年度は、情報セキュリティに対するリテラシー向上のための教育を実施しました。

  • 全社員へeラーニングの実施
  • 全社員へ標的型攻撃メール訓練の実施(2回実施)
  • 入社時(新卒/キャリア採用)の情報セキュリティ教育
  • 情報セキュリティ専門組織でのインシデント対応訓練の実施
  • 各部門/グループ会社の情報管理担当へ研修の実施

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